ANY FUN

Jan 19

かろりーめいと

僕はくるりが好きだった。

でも一番新しいアルバムを買ったはいいもののあんまり聴いてなかった。

でもふと昨日、iTunesが『魂のゆくえ』を鳴らした。

ダメだった。いや、ダメじゃなかった。

僕の鼻の奥にある、そして脳の手前にある。人体解剖しても出てこない器官を刺激する。

それは情景なんて曖昧なもんじゃない。あの瞬間の空気で、それを鼻から吸い込んだ僕はあの瞬間の匂いに支配される。

その空気は肺から血管を通って全身に行き渡る。


僕はたまに誰も歩いてない道を歩いていると、しゃがんでアスファルトを少し撫でたりする。

アスファルトのざらりとした感触が好きだ。

書いといてなんだけども怖いくらいくるりの音楽とは関係ない。


Jan 16

バックヤードのまぼろし

着物を着た。

2010年1月1日のこと。

着物を探すためにめったに開けない箪笥をごっそごっそしていると古いアルバムが目に入った。着物とアルバムを抱えて、とりあえずアルバムだけ自分の部屋の机の上に置いておいて着物を着て、名もなき文豪のコスプレ気分で初詣に行った。

近所の神社にて大吉をブチ抜いて帰ってきたあと、その青くてアホみたいに重いアルバムを眺めた。

僕は次男だったので写真の真ん中には兄が収まっている写真が多い。汚れなき笑顔を浮かべる僕。ひたすらスペシウム光線のポーズをとる僕。『こども運送』のトラックを運転する僕。

その中に裏庭の写真があった。

冬の。溶けかけの泥まみれで汚い雪だるまの横で笑う僕ら兄弟。当時の身長より遥かに大きい。いくらなんでも3歳くらいの兄弟にはデカすぎるので父親にでも手伝ってもらったんだと思う。

そんな大きい雪だるまが作れるくらい昔は雪が降ったのか、と思った。

今窓の外を見ると雪が降っている。たぶんそんなに積もらない。そう思いながら僕はビールを飲んでいる。


Jan 15

core winter

煙草を祈るみたいに持って何書こうか考えている。

フォトショップ(エレメンツ)で作った自分のアイコンをなかなかええがな、と眺めている。

眺めていたらLast fmもtumblrもmixiもtwitterも全部同じアイコンに揃えたりしていた。

いけないいけないルージュマジック。

そういえば芥川賞やら直木賞やらの発表会があったらしい。あまり僕には関係のないことだ。ニュースを見ていると受賞者のインタビューが流れていて僕の知らない小説家がカメラのフラッシュを浴びてにこやかに質問に答えていた。

柔道なんかでも思う。仮にも道と称するもにガッツポーズは似合わない。だからやめて欲しい。

表現に勝敗なんてないし勝敗を追い掛けてもきっと何もない。

もし僕の好きな作家が受賞インタビューでニヤニヤしてるのを見ると好きじゃなくなってしまうかも知れない。

だから知らない小説家がニヤニヤしてるのは僕には全然関係ないことなんです。


日記の書き方忘れました。明日は都会をウロウロしよう。


Dec 20
僕は日々戦っている。 睡眠時間3時間の眠気。 無用に伸びるヒゲ。 オイル切れかけのZIPPO。 喫煙衝動および性的衝動。 靴の裏についたガム。 セーブデータの破損。 路上に於ける紅葉マーク。 あらゆる物音。 待機電力という日常に潜む魔物。 なので洋服とは出来るだけ戦いたくない。 仲良く、馴れ合っていたい。 服に負けてる?もうそんなんええやん。

僕は日々戦っている。

睡眠時間3時間の眠気。

無用に伸びるヒゲ。

オイル切れかけのZIPPO。

喫煙衝動および性的衝動。

靴の裏についたガム。

セーブデータの破損。

路上に於ける紅葉マーク。

あらゆる物音。

待機電力という日常に潜む魔物。

なので洋服とは出来るだけ戦いたくない。
仲良く、馴れ合っていたい。
服に負けてる?もうそんなんええやん。


Dec 17

家族狂時代

子供の頃、親にすぐ大きくなるから、という理由で大きめの靴や服を買い与えられた。

子供の僕は大きめの靴をパコパコ云わせ、大きめの服を風にはためかせながら走り回っていた。心の中ではこんな大きな靴も服も着たくない、自分に合ったサイズの服を着たい、と思っていたが意に反して僕はみるみる大きくなりその靴も服もそのうち着れなくなった。

そんなとき、やはり親はすごいと思った。僕がこんなにもすぐデカくなることを予想してたのかと思うとすごいと思った。

僕にもし子供が出来て、服を選んでやる機会があるとしてちゃんとデカいサイズを選んでやれるか不安だ。
出来ることならものすごくデカいサイズを選んでものすごく尊敬されたいと思う。

たとえ今日の最低気温が3度でも。


Nov 29

キチガイ日和

こないだ、といっても結構前。

大阪に出た時にタワーレコードの前でぼーっとしていると、サングラスにリュックを背負った偶然にして運命かと思うような自分と同じような格好をし た人がやって来て『世界が終わるって言ってたら警備員に駅を追い出されたわ〜キチガイに生まれて損した』と強烈な台詞を大声で吐きながら歩いて来た。

一気に場は凍り付いた。そして夕暮れのタワーレコード前の平和は一瞬にして粉々に砕けた。

しかし僕はその数時間前に公園で、犬が駆け寄ってきて『うわ、見知らぬ犬に駆け寄られるほどフレンドリィな空気出してたか知らん、うは』など腑抜けたことを思っているとその犬が自分の隣でウンコしだす、というハードコアな修羅場をくぐり抜けていた。

まぁ詰まる所その自分とクリソツな格好の男に『キチガイて、自分で言うてもうてるやん』と心の中で突っ込んだ挙げ句、笑いがこみ上げてきて多数の男を避けるべく彷徨う視線の中ひとり声無き大爆笑をした。

僕は常々願う。まともな人生は無理かも知れない。でもまともな人間でありたいと。

『キチガイ』とは差別用語らしい。しかしそれとは別に、〜キチガイというように、それは〜を常軌を逸するほど夢中になっている人のことを言うときに使ったりする。
そんな〜キチガイと呼ばれるほど何かに夢中になれる人に単純に憧れる。つまり僕の中でそれはまともな人間そのものとも言える。

その男に腹が立った。

気がつくともうその男はどっかに消えていた。

『キチガイて、自分で言うてもうてるやん』と心の中でもう一回突っ込んだ。


Nov 18

Wショック

モッズコートを買った。

フランス軍の払い下げらしい。

意気揚々、それを着て歩くと何やら自分のものと似たような服を着た女性をよく見かける。洞察力については名探偵コナンを読んでいたので自信はあっ たけど、どうやら流行ってるらしい。知らなかった。僕は更なる洞察力の向上を図るべく、急いで漫画喫茶に行って金田一少年の事件簿を読んだ。

嘘だ。

人に会いたい、と思う。寒いせいか知らん。きっと僕が思う以上にグッドな人ばかりだろう、と想像している。でも誰かが思っていてくれるほど僕がグッドな人間かは証明できないので割とグッドだぜ!と強引に言っておく。

ちょい嘘。


Nov 14

夜景にまつわるエトセトラ

この間六甲山に行って来た。
何の下調べもしなかったので展望台の場所もわからず、ただただ曲がりくねった山道を車で上った。
道がだんだん平らになってくるとほんのちょびっと開けた所で車降りて煙草を吸った。綺麗に夜景が見えた。想像以上に綺麗で僕が夜景を舐めていた事を知った。

高い場所から見ているので地面がせり上がって、いつもより地平線が遠くに見える。光は街の形をくっきりと形取り、微かに揺らめいて暖色系に光っていた。

煙が風に流れて『さむ』と心の中でつぶやいてから夜景とおさらばした。


僕はマンションの灯が好きだ。家から車でしばらく行った所にいわゆる新興住宅地があって、マンションがにょきにょき建っている場所がある。そこを通る時、いつもマンションの窓から漏れる明かりを眺める。
午後9時くらいのほとんどすべての部屋の灯が点いている時。午前12時前のぽつぽつ抜けていく部屋の灯。午前2時過ぎのほとんど消えてしまった明かりの中で1つ2つの部屋の灯。
『電気つけとかないと寝れないタイプなのか?』

『ただの夜更かしかい?』

『それとも君は僕なのか?』

なんて思ったりする。


Nov 11

県境行ったり来たり倶楽部

雨が降っている。とりあえず兵庫県の右の方では雨が降っている。
雨音を聞きながら寝入るのは心地いい。

みんな写真を撮りたがる。僕も写真を撮りたい、と思う。動画を撮りたいか?と聞かれるとあまりそうは思わない。きっとそれは一瞬、刹那、その瞬間だけしか人は何かを愛せないからだと思う。そしてみんなそれを無意識にしろ知っている。
何百枚も同じ人の写真を撮ったとする。難しいかも知れないけどその中で一番いい写真を選ぶ事は出来るだろう。みんな愛すべき瞬間があるのを知っている。

例えば好きな人が出来る。僕はその人の笑顔が大好きだ。その瞬間を待ち続ける。多分それが一緒に居たい、ということだと思う。


いや、若いうちにこういうアホっぽいこと書いとかなアカンと思いましてね。ではまた明日。


Nov 5

僕らの会話はゆるやかに進む

生まれたときから地獄行きが決定しているようなこんな僕でもコンビニには行く。
僕の地獄行き決定を知ってか店員が愛想よく『いらっしゃいませこんにちは』と句読点なく挨拶してくれる。そんなとき出来るだけ軽く頭を下げるか何 かリアクションするようにしている。そして地獄行きに備えてペットボトル飲料と煙草を持ってレジで会計を済ませたときに店員の『ありがとうございました』 にも僕は自分の半径30センチ以内だけに聞こえるほどの音量で『どうも』と言う。

あらゆるお店でそうするように心がけている。というかソノテの声を無視できない。そんなこと言うとすごく自分がいい人みたいだけどもそれは違う。

本当は『新人さん?見ない顔だと思った。俺近所に住んでるんだ。まぁこれから地獄に行くんだけどね』て言えるくらいフランクにしたい。ところが見ての通りのこの性格でそれが出来ない。かといって終始無愛想で通すほど気も強くない。
だからこれは誠意でもなんでもなく、これはただの中途半端な願望の着地点なのです。

そんな、鬼の子を見るような目で見ないでくれよ。